ほんとうに美味い店(コラム) 第10回 『田佳倉(たかくら)』


~和の世界を味わう~
『田佳倉(たかくら)』 溝田吉倉

JR博多駅よりタクシーで10分、浄水通りに静かに佇む。御主人の溝田吉倉さんは、14年前に「田佳倉」をオープン。この道一筋の腕は確かである。
まず目を引くのが器。窯元に出向いて、料理に合う器を作ってもらうほどのこだわりだ。そして、どの器も、新品かと思うほどきれいだ。大切にして丁寧に扱っている事がわかる。卓に添える筆書をしたため、花を生けるなど、細やかな部分まで気を配る。
料理は、正統派の和であるが、素材の新しい組み合わせや使い方など、新しい和にもチャレンジされている。とにかく器と料理がぴったりと調和していて、どの料理も美味しい。味も素材の味が引き出されて薄味でおいしい。和の仕事をちゃんとされている。
お店は、カウンターとテーブルの個室が2室、全25席。こじんまりと訪れる人を清清しい気分へと導いてくれる空間である。
この日一番は、天然鯛のお造り。「2Kgの鯛が一番おいしい」と御主人。「味が濃くて、ぷりぷり」おいしくいただきました。魚に対しての目利きもすばらしいものがあります。
ぜひ、大切な人と、大切な時間を田佳倉で過ごしてみては。

『田佳倉(たかくら)』
福岡県中央区浄水通り28-1 浄水フラッツ2F
TEL 092-523-8655
昼 3,500円~
夜 5,500円~
※月曜日、定休日