産地再発見-島根県へ行ってきました-

「蔵の産地再発見」 産地勉強会

10月の終わりに、食材の生産者の方々を訪ねました。
蔵で働く中の総勢8人が参加、島根県広島事務所の青戸さんに案内していただきました。

最初に訪れたのは、島根県飯石郡飯南町にある「赤来高原観光りんご園」です。
緑の木々の中に枝もたわわに実っている赤いりんご。とってもかわいくて、そしてとっても美味しそうに育っていました。
こちらでは、現在9月~11月初旬にかけて、9種類のりんごが収穫されているそうです。
リンゴ園を見学したあとは、当店でお客様へお出ししている、りんごジュースなど、加工品を作る加工場を見学させていただきました。ジュースが出来るまでの工程で使用される洗浄機や圧搾機や火入れで使用される大きな大きな釜など普段なかなか見る事の出来ないものも見させていただきました。そして「ふじ」と「王林」の試食。その美味しかったこと!
当店では、りんごジュースに加え11月メニューの前菜と小鉢には、大切に育てられたこちらのりんごをお出ししています。さらに、焼き物には、こちらで収穫されている落花生もお出ししています。どちらもとっても美味しいですので、是非ご賞味ください。

二軒目に訪れたのは、松江市上乃木の丘の上に佇むフランス料理店「ムーランドール」
こちらでランチをいただきました。
クラシカルで上品な店内にはゆっくりとした時間が流れているようで、とても落ちついた雰囲気です。
そしてお料理はもちろんのこと、こちらで接客をされている前田 巻さんがまた素晴らしい方なのです。聞けば、近くの学校などでも講師として接客やマナーなどを教えられてる方だそうで、お客様との接し方やお料理をお出しする作法など、私たちにとっても大変勉強になりました。
お料理についてですが、コースのオードヴルでいただいたソーセージは、宍道湖の七珍と呼ばれるスズキをベースに野菜を入れたソーセージで、シェフがずっと時間をかけて研究され、作られているソーセージなのです。
ふんわりとした口当たりでシェフの愛情が注がれたとても優しい美味しさでした!
程よく温められた美味しい自家製パンに続き、かぼちゃスープ。メインのお肉か魚介料理には風味豊かなソースが添えられ、デザートにはなんとも濃厚なチョコレートのケーキ。しばらく美味しい余韻に浸りながら三軒目に向けて出発です。

三軒目に訪れたのは、松江城にほど近い松江市黒田町に有る「地ビール館」です。
こちらでは、ビール工場の見学をさせていただきました。
島根ビール株式会社 矢野社長には、ビール造りに欠かせないホップなどの原料を見せていただいたり、造る工程のお話しを詳しくうかがいながら、とても大きな貯蔵タンクを拝見したり、試飲させてもらうなど、大変貴重なお時間を頂戴しました。
大切なホップや酵母のお話、また温度管理の大切さ、貯蔵タンクの中で活動中の酵母にも種類が有り、上面のエール酵母は香りが華やかで味もあり、下面のラガー酵母は香り穏やかでスッキリして大人しい・・・そして、大人しいビールほど造ることにも時間がかかることなど普段知り得ないお話もたくさんうかがうことが出来て大変勉強になりました。
11月より松江地ビールを当店でも皆様に飲んでいただけるようになっております。
当店のお料理に合わせて是非ご賞味ください。

いよいよ最終の四軒目になりましたが、出雲市斐川町出西地区でしか育たないと言われている幻の出西生姜を栽培されている「出西生姜組合 代表の永戸さん」を訪ねました。
伺った時、畑ではたくさんの方が来年のために種取りという作業をされていました。この作業ももう少し先になりますと、寒さで種にならなくなるのだそうです。
出西生姜は、普通の生姜に比べて繊維が細く、やわらかな食感です。そして爽やかで上品な香りと、ピリッとした強い辛味が絶品のきれいな白色をした美しい生姜です。
生姜の辛味の成分である、ジンゲロールとショウガオールは血行促進作用や代謝機能の向上作用、二日酔いや乗り物酔いの抑制効果に加え、殺菌作用や抗酸化作用をもつ優れものです。そして特に出西生姜はその効能が強く凝縮されているそうです。
当店では、11月メニューの炊き込みご飯とデザートに添えている焼き菓子が出西生姜クッキーになっております。
どちらもとっても美味しく体も温まります。
貴重な出西生姜をこの機会に是非ご賞味ください。