蔵の産地再発見 『ホンモロコ』 「田舎屋」 西村秀夫 鳥取県八頭郡智頭町

蔵より中国道で津山市、そして智頭町まで約4時間。町の93%が山林、人口は、8千人、豊かな自然の町である。モロコ(諸子)という魚は、広島ではなじみがないが、京料理では、定番で、鯉科の小魚で大きくても10cm以内である。冬から春にかけてがおいしい。
産地は主に琵琶湖。智頭駅で、西村さんが笑顔で迎えてくださいました。そして、どんどん山の中へ。総合建設業㈱大英組の建物が。田舎屋の親会社である。西村さんは、大英組の常務取締役で、㈲田舎屋の代表でもあります。
田舎屋はホンモロコ、ホンモロコの甘露煮などの他に、智頭産の米、餅、椎茸など農産品を取り扱う会社です。そして、いよいよホンモロコの池へ。山深い棚田が広がる風景、回りには、民家はありません。国の減反政策で使わなくなった、田んぼへ。その田んぼの池でホンモロコが育っております。水がとてもきれいなので、臭みがなく、鮎に近い上品な味。塩焼きがシンプルながら、一番おいしい。しかし、昨年トンボのヤゴに幼魚が食べられ激減。更に冬の大雪でエサとなるミジンコが減少。数が減少、成長もできず、最悪の状態で春を迎えました。たいへん残念です。西村さんは、もっと残念だったと思います。やはり、自然の力には人間は勝てません。6月例年の3分の2大きさですが、子持ちのホンモロコ、前菜に1尾何とかなりました。西村さんの思いの詰まった貴重なホンモロコ、大切に味わいたいものです。
そして、智頭の町で、昼ごはん。広島、千代田のそば名人の高橋さんのもとで修行したという「手打ちそば 武玄(むげん)」に行って参りました。智頭駅より車で2分です。店主の山本さんは、がんこそう。そばは、上品な味わい。付け合せの胡麻豆腐、デザートのそば粉プリンもおいしかったです。千代川の桜はとってもきれい。5月どうたんつつじのかわいい花が山いっぱいに広がるそうです。
ぜひあなたも見どころいっぱいの鳥取県は智頭町へ出かけてみては。

◆智頭町の観光に関するお問合せ
『智頭町観光協会』 TEL 0858-76-1111
http://www1.town.chizu.tottori.jp/kankou/